今月のLAFY(2024年4月)- 私たちの生活と法 -
今月は今解き教室2024年4月号をメインテキストに授業を行いました。
テーマは【司法編】「私たちの生活と法」。
日々のニュースで頻繁に登場する話題ですが、
難しく、よく分からないと感じているお子さまも多いのではないでしょうか。
小学校の社会では日本国憲法について学びますので、
「国民主権」「平和主義」「基本的人権の尊重」の三原則は知っているけれど、
憲法そのものの位置づけや、他法との関係についてはよく分からないかもしれません。
法とはそもそも何でしょうか?
なぜ法が必要なのでしょうか?
法と権利はどんな関係にあるのでしょうか?
憲法は特別だと言われるけれど、どんなところが特別なのでしょうか?
誰かがわたしの人権を侵害したら、警察が捕まえにきてくれるのでしょうか?
また、憲法以外の法については、高校の教科「公共」まで学ぶ機会がありません。
ニュースでは頻繁にさまざまな事件が報道されますし、
法改正、新法の制定、条約の締結など、法が関わる出来事は社会にあふれています。
法を知らなければ、それらについて考えることも、判断することも難しくなってしまいます。
法律に違反したらぜんぶ犯罪なのでしょうか?
警察につかまった人は全員悪い人なのでしょうか?
冤罪とはなんでしょうか? なぜ起きるのでしょうか?
国際法で戦争は禁止されているのに、戦争が起きるのはなぜでしょうか?
実際にトラブルに巻き込まれ、法の助けを必要とする場面もあるでしょうが、
子どもたちが法に関わる機会はそれだけではありません。
市民として、ひとりひとりが法について考え、
新設や改正・廃止など、法にまつわるさまざまなことについて
責任をもって判断していかなければなりません。
今解き教室では、様々な法に関わる話題が取り上げられていました。
・改正道路交通法
・条例改正
・LGBT理解増進法
・住民投票
・一票の格差
具体的な法について考える前に、
法の意義や位置づけについて基本を知っておいた方がよいと思い、
今月はオリジナル教材※で補足しながら授業を行いました。
※「法のふしぎ」:スクール受講生の方はリンク先でパスワード入力の上ご覧いただけます。
受講生以外でご興味をお持ちの方は、お問い合わせフォームよりお知らせください。
法は、抽象的な概念が多く、学齢が低い子どもたちには理解しづらい分野だと思います。
LAFYの授業でも、限られた時間のなかで、十分に伝えきれたとはとてもいえません。
けれど、法に関する話題には、今後も繰り返し出会う機会があります。
日々のニュースに接しながら、少しずつ、知識と視野を広げてほしいと思っています。
法に関するおすすめの本
子ども向けの法に関する本は、日本国憲法の条文を説明するものを中心に、たくさん出版されています。
中高生以上に向けた、身近な生活にかかわる法の条文を説明するものも多いようです。
憲法の条文については学校でも学ぶ機会がありますので、
LAFYからは、法の意義や位置づけ、課題について学ぶことのできる本をご紹介します。
・マンガでわかる! 小学生のくらしと日本国憲法 (社会わくわく研究シリーズ)
子ども向けの憲法の本は多くありますが、「憲法とは何か」
「なぜあるのか」についてしっかり説明されているものは
それほど多くありません。
学校の授業では理解しにくい、法の意義や
他法との関連についても知ることができます。
また、平和主義との関連で国際法も登場します。
簡単なワークシートが付属しているので、
ご自宅でお子さまと一緒に取り組むのもおすすめです。
・ぼくらの時代の罪と罰(ミツイパブリッシング)
刑罰の目的と冤罪、死刑制度について考える本。
子ども向けの本でこのテーマに取り組んでいるものは珍しいと思います。
前半は概念の説明が多いので読み進めるのが難しいかもしれませんが、
第3章以降は筆者の体験や他国の事例など
読みやすく引き込まれる内容です。
第2章までに書かれている法の意義、罪刑法定主義、推定無罪、
適正手続きについて他で補いながら、
3章以降を子どもたちに読んでもらうのもよいと思います。
・こども六法 第2版(弘文堂)
六法の各条文を子どもが理解しやすい言葉に変えた本。
2024年3月に改訂版が刊行されました。
六法ですが、子ども向けなので、商法のかわりに、少年法、
こども基本法、いじめ防止対策推進法が掲載されています。
法の意義や構成、位置づけについて理解したあとに
読んでみるのが良いと思います。
LAFYでは、今解き教室と時事ニュースを素材に子どもたちと楽しく学び会話する講座を開講しています。
お子さまの知識や関心に合わせて講師が内容を調整しますので、どんなお子さまも最適な難易度で学ぶことができます。
ご興味をお持ちいただきましたら、ぜひ最大4回の無料体験授業にお申込みくださいませ。